口先で数重ねてきた嘘の中で生きてきた真実。 この世界で君たちと出逢い君を愛した。 嘘だと言い切れたら、どれだけ楽だっただろう。 君を愛してしまったこと。 君にとっても痛みにしかならない。 俺にとってもいつかは苦しい思い出にしかならない。 どうせ俺は嘘つきの罪人だ。 言ってしまえ、君への言葉も全て嘘だと。 しかし口は思考を裏切る。 「愛しているよ」 「それならあなたのことを抱きしめさせて」 「俺としては俺から君を抱きしめたいんだがな」 「嘘つき。誰かに繋ぎ止めて貰うの待っているくせに」 「それは君自身だ」 「そうよ。嘘つき同士よくわかっているじゃない」 「それでは嘘と妥協に満ちた夜を始めようか」[…]