状況を理解するのに、しばらく時間が掛かった。 近くには彼女の仲間はおらず、センサー類は現在地を感知できない。 ただ、R-GUNは呼び出す事が出来るし、不自然な程に無傷だ。 意識を失う前は、機体の損傷も弾薬の消耗もあったはずだが、それが全く無くなっている。 有機的にも無機質にも見える壁に囲まれた空間はどこか禍々しさ、そして何故か迷いを感じた。 しかしこの空間には扉というものが見当たらず、強いていうなら六芒星を描いた魔法陣があるくらい。 意を決して、R-GUNに乗ったまま魔法陣に踏み入れる。 似たような空間だったが、広く、そして人がいるという相違点があった。 「よく来たな……ヴィレッタ・プリスケン[…]