「地球へ帰りたいと念じる、か」 バーニィがすぐに思い浮かべたのは、サイド6のことだった。 初陣で撃墜されて、そこで出会った少年。 仲間を失ったあの任務。 そして、決して生きては帰れないだろうと思ったあの戦い。 ――アル、この前のあと一機でエースになれるっていうのは嘘だったけど、おれは本当にエースになったんだぞ。しかもあの天下のロンド・ベルでな。 バーニィはそう話す自分の姿を想像した。 しかし、それに対する少年の反応を想像し、ため息をついた。 ――――もう彼はあの時のように眼を輝かせてはくれないだろう。 それに、彼はバーニィが死んだと思っているに違いない。 バーニィ自身、あれで生き残れたのは奇跡[…]