雷を操る大空の勇者、グレートマジンガー。 ただ今日の海はとても穏やかで、潮風の爽やかさに揺れるジュンの髪の柔らかさや褐色の素足を波に晒し喜ぶ姿は、平穏だが少し衝動のやり場に困る。 鉄也は少しばかり襲来警報を期待した己を恨んだ。戦闘マシンでなくなったのは他でもない彼女のおかげだ。 「キャッ、何するの!」 誤魔化そうと腕で掬った海水をザバリとジュンに掛けると少し怒った。 「ハッ、結構子供らしいと思ってな」 「そういうことをする鉄也の方が子供じゃない!」 カラカラと笑うと激情を示し迫っている――結局ジュンも気性が荒い炎の女なので直接戦闘は危険だ。 「悔しいならやりかえしてみろ」 離脱し[…]