ガイア幻想紀

闇の戦士たち Others

闇の戦士たち

このフロアの敵はだいたい片付けたようだ。 テムは息をつき傍の石に腰掛けた。 「ふう……」 気が浮かなかった。むしろ段々滅入ってくる。 フリージアの街から少し行った所にあるダイヤモンド鉱山。 表面は綺麗なあの街も、裏通りは奴隷商人の巣窟……というのも気が滅入る事実だったが、 実際に奴隷が働かされている現場であるここはそれ以上にひどい。 人間が魔物に使役される、そんな所があるなんて、思いもしなかった。 前にも旅に出たことがあるが、その時は父や頼れる大人たちがいた。 それに、戦う必要はなかったのだ。 今は同い年の仲間と旅をしているが……戦いの場ではテムは一人だった。 もっとも、一人、というのは少し違[…]
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