大空の勇者、穏やかな海辺に立つ
雷を操る大空の勇者、グレートマジンガー。
ただ今日の海はとても穏やかで、潮風の爽やかさに揺れるジュンの髪の柔らかさや褐色の素足を波に晒し喜ぶ姿は、平穏だが少し衝動のやり場に困る。
鉄也は少しばかり襲来警報を期待した己を恨んだ。戦闘マシンでなくなったのは他でもない彼女のおかげだ。
「キャッ、何するの!」
誤魔化そうと腕で掬った海水をザバリとジュンに掛けると少し怒った。
「ハッ、結構子供らしいと思ってな」
「そういうことをする鉄也の方が子供じゃない!」
カラカラと笑うと激情を示し迫っている――結局ジュンも気性が荒い炎の女なので直接戦闘は危険だ。
「悔しいならやりかえしてみろ」
離脱しようとするが、長くは持たない。
「てーつーやー?」
砂浜に靴を取られバランスを崩した鉄也に対しジュンがジトリと視線を送る。
「おかえしよっ!」
全身を使って海水を放り、ザバザバとぶつけ続ける。
「服は洗えばいいけど女の髪は繊細なのよ! 潮風どころか海水、ひどいじゃない!」
「ああ、すまん。悪かった、が!」
バシャッとまたぶつけた。
「やりすぎだろう。一回だけだ」
「鉄也にはわからないわよ、何回やっても足りないわ!」
笑い合いつつ口論し、海水を掛けあい追いかけて、喧嘩なのかただの水遊びなのかわからず、夕暮れまで海辺で過ごした。
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診断メーカーで『波打ち際で裸足で遊んでいたら、水をかけてきたから追いかけてやった。逃げようとした拍子に相手が転んで、海に突っ込んでずぶぬれになったから思わず笑ってしまうジュンさん』が出たので鉄ジュンです。
鉄ジュン神であるフォロワーさんがこの診断結果から海辺でキャッキャウフフする鉄ジュンを描いてくださりグレート1話にフィルターをかければ、と仰っていたので公式Youtubeの1話を見ました。
かなりの脳内フィルターを介し、この小説になりました。オチはありません。キャッキャウフフしているだけの渚の鉄ジュンです。INFINITY時空でお幸せに。