世界の選択、彼らの選択

決戦を間近に控え、パイロットたちも整備員たちもオペレーターたちもそれぞれの仕事に追われている。
アキミたちも例外ではなく、ジンプウとフェアリが陣頭を取りスーパーソウルセイバーの調整を行っていた。
ジーベ・ドライブはクロスゲートの力を応用している。その出力が安定しないのはクロスゲート本体と近づいたこと、グランティード・ドラコデウスが覚醒したことと無関係ではないだろう。
アキミとアケミはスーパーソウルセイバーの、フェアリはセイバーブースターのコックピットに乗り込み少しずつ調整を行いながらジーベ・ドライブのエネルギーを計測していく。
突如フェアリが警告を発する。出力を示す数値が異常な値を示しだしたのだ。しかも加速度的に上昇していき止まりそうにない。
悪いことに緊急停止も受け付けない。
何せクロスゲートのエネルギーを利用したものだ。どんな悪さをするかわかったものではない。
専門知識のないアキミとアケミはただジンプウやフェアリの指揮に従うだけだ。
混乱、戦慄。思わず飲まれそうになる。
しかし彼らの努力を嘲笑うかのように出力は暴走し、やがて光がスーパーソウルセイバーを包んだ。

「無事ですか、秋水様」
外からのフェアリの呼びかけに薄く目を開く。
これまでの異常事態に驚きすぎて実感が湧かないが、何故フェアリが自分を『様』付けで呼んでいるのだろう。
「うん、俺は大丈夫。フェアリさんも大丈夫だった?」
「ええ。C.U.B.E.の数値も落ち着いたようです」
――キューブって何だ。
また引っかかることが出来たが、今はそれより大事なことがある。
「アケミは? まああいつのことだからピンピンしているだろうけどさ」
元々双子、まして1つの機体を動かすとなれば自然とパートナーへの気遣いは身に付く。
だから凍りついた。予想もしていない答えが帰ってきたから。
「アケミ……? 誰ですか、それは」
「!? 何言ってるんだフェアリさん! 俺の双子の姉でGGのパイロットのアケミ! 今日のフェアリさん何かおかしいぞ!?」
フェアリが困惑している――おかしいのはアキミの方だ、と言わんばかりに。
「ソウルセイバーは換装しても秋水様がパイロットです。勿論私もセイバーブースターからサポートさせていただきますが」
「……冗談、だろ」
フェアリは元々冗談を言うタイプではない。それにこんなタチの悪い人を傷つけるようなことを言うことはない、はずだ。
思わずフェアリの前から逃げ出した――目の前にいるのがフェアリではない別の何かのように感じられた。
ジンプウがデータを前に頭を抱えているのが見えた。
昔からの付き合いだ。流石にアケミの存在を無視するはずがない。
「ジンプウさん、アケミは!?」
怪訝な顔をしている――ジンプウは昔気質で正直だ。故に何が言いたいかわかってしまう。
「アケミ? 誰だ、それは。俺はさっきの暴走の調査をせねばならん。人探しなら余所でやってくれ」
おかしい。何かがおかしい。
「何言ってるんだよ。俺の双子の姉のアケミだよ。昔っからの付き合いだからわかるだろ!?」
「ああ……そういやお前のお袋さんが言ってたな。どっちでもいいように子供の名前はしゅうすいと書いてアキミにして、男女の双子だったら女の子の方をアケミにするって。よくそんな話知ってるな。だけど杞憂だったな。お前は最上のただ1人の跡取り息子だ」
――――それともおかしいのは俺なのか。
良く言えばしっかり者、悪く言えば口うるさいアケミに様々な説教を食らったこと。
テストパイロットに志願した時父親共々反対したがよく話し合って味方になってくれて逆に父親を説得してくれたこと。
双子だからあまり関係ないだろうにやたら姉ぶること。
全て幻だったのか!?――――
「ちょっと兄さん! アキミに何するつもり!? 今の兄さん絶対変よ!」
「うるせぇ! あんな野郎が赤月光珠なワケねぇだろ!」
サリーとジークの叫び声で現実に引き戻される。
いや、ここで大事なことは――ジークも現状をおかしいと思っている。
だから話し合って共に協力してアケミを取り戻そうと考えたがジークはいきなり胸ぐらをつかんで来た。
「おい、お前。光珠をどこにやった」
「お、俺がアキミ・アカツキだよ!」
「冗談じゃねぇ! 光珠はお前みたいな野郎じゃねぇ! なのに皆お前が光珠だって言いやがる! 皆おかしいんじゃねぇのか!? それとも俺がイカレちまったのか!?」
――ジークの言っていることはよくわからない。
ただ、ジークも形は違えど今のアキミと同じ違和感を抱えているのはわかった。
「そのさ、ジーク。お前の言ってる『アキミ』って俺と同い年ぐらいで、ショートヘアーでモミアゲがそこそこあって髪色とか瞳の色は俺と同じだったりしないか? で、性格は口うるさい」
「アキミ、兄さんちょっとおかしくなっているのよ。まともに取り合わなくていいから」
そう言うサリーの方が何か仮面を付けているようにも見える。
見渡すと、ジンプウも、フェアリも。
「あ!?……あー、特徴としてはそんな感じだな。ということはお前は光珠を知っているわけだ! 言え、あいつをどこにやった!」
「うわ、落ち着けって。俺にとってはその女の子は『アケミ・アカツキ』……俺の双子の姉だ。そして俺は周囲からアケミなんていなかったって言われて混乱の真っ最中だ。どうだ? この状況、似てると思わないか?」
サリーを威嚇し追い払ったジークが思案する。
「皆は『女の光珠もアケミもいなかった』って言う。お前は『自分がアキミで双子の姉のアケミが突如消えた』と言っている。俺は『光珠が突如消えて同じ名前の野郎が光珠を名乗っていて周りも皆最初からそうだったと言う』そしてX.E.N.O.N.は平行世界を繋ぐ力を持っている……つまり……」
「さっきの暴走のせいで今のこの世界は複数の世界の可能性が入り混じっている!?」
そう結論すると納得がいくが絶望感は増すばかりだ。
ジーベ・ドライブには未だ不明な点が多い。ましてパイロットやそこを離れれば単なる学生なジークとアキミに理解できようはずもない。
フェアリやジンプウに打ち明ければ一定の理解は得られるかもしれないが、彼らは『アケミ』や『光珠』を知らない。最悪アキミとジークが狂ったと言われて終わりだ。
「忘れたからって呑気にしやがって……」
そう言って苛立つジークもアキミにとっては違和感がある。ジークはガディソードからの亡命者でフェアリの知り合い。フェアリとは長い付き合いのようだが言ってしまえばそこまでアケミに拘る理由はないように思える。
だから思い切って聞いてみた。
「……別に。あの能天気バカを放っておけないだけだ」
――――昔アケミに同じ言葉で罵られたなぁ。
もしかしたら『アケミ』と『光珠』の性格は結構違うのかもしれない、と思い至った。
そしてきっと自分とサリーが少しいい感じになっているように、ジークと『光珠』もいい仲なのだろうと納得する。
「じゃ、取り戻さないとな。けどどうすっかなー。スーパーソウルセイバーはジンプウさんとフェアリさんが付きっきりでジーベ・ドライブを動かすことなんて出来そうにないし、そもそも動かしたから何だって話だし」
逡巡する。しかし名案は浮かばない。
「少しいいかな。アキミ・アカツキ。ジーク・アルトリート」
――情報部のギリアム少佐。
情報部にも関わらず以前は特殊戦技教導隊の一員であり今も現役のエースパイロット。
「ジーベ・ドライブのデータ取りに協力してほしい。内容としては『他の類似システムとの比較』と『人1人をその世界からなかったことに出来る力があるかどうか』だ」
2人の驚きと疑念がギリアムに注がれる。
しかしギリアムは意に介することなく手順や必要なデータを書いた紙をジンプウとフェアリの元に持っていく。
「アイツ胡散臭いよな」
「え、ちょっと変わってるかもしれないけどいい人だと思うぜ」
「そのいい人っぷりが、だよ。皆アイツのことを忘れちまっているのにあの野郎はそのことを認識してやがる」
「でも他に手段はないだろ」
3人がアキミとジークの下にやってくる。早速実験を行うようだ。
いつもアケミがいる席にジークがいるというのも妙な感覚だったが、この実験で『彼女』を取り戻せばいいのだと気を引き締める。
当たり障りのない説明ののちギリアムは通信先をアキミとジークに限定して囁いた。
「データ取りはフェアリやジンプウがしてくれる。君たちは何もしなくていい。ただアキミは君の双子の姉のアケミのことを、ジークは君の恋人の光珠のことだけを考えろ」
「こいび……! そんなんじゃねぇよ! でもあいつに戻ってきてもらわなきゃ嫌なんだ。だから全力であいつのことを考える!」
そして、実験が始まった。
先程のようにジーベ・ドライブの反応値は暴走の一途を辿っておりジンプウとフェアリが対処しようとしている声が聞こえる。
しかしアキミとジークはただ1人の少女のことを思い続けた。
やがて先程と同じように光がスーパーソウルセイバーを包んだ。

「あれ?」
コックピットに座っていたはずのアキミが暗闇の中にジークと並んで立っている。
見渡す限りの闇に光は一点のみ。
光の糸に縛られ磔にされたアキミの双子の姉でありジークの恋人の少女と、その前で佇む銀髪の少年。
「てめえ! 光珠に何しやがる!」
ジークが掴みかかる。アキミも同様だ。
少年は顔色ひとつ変えることなく2人を避ける。
「ダメだよ2人とも! クォヴレーは私を守ってくれてたんだよ! この世界に来てから縛られっぱなしでどこにも行けないのにこの闇の中何か変なモンがいるっぽいから!」
「まつろわぬ魂……彼らが仲間を増やそうとしている。C.U.B.E.だとかX.E.N.O.N.だとかジーベ・ドライブだとか呼ばれているこのエネルギーはその世界ごとに在り方を変える。そしてその近くにはいつもお前たちがいた。故にクロスゲートの影響で力の在り方が変わり、お前たちも巻き込んで不安定になった」
言っていることは正直に言えば2人ともよくわからない。
ただ、彼が言っていることは真実だと信じさせる何かがあった。
「並行世界って奴だろ。俺の認識ではこのエネルギーはX.E.N.O.N.って呼ばれている。でもフェアリはC.U.B.E.って言ってたしこいつや他の連中はジーベ・ドライブって呼んでいた。つまり今は並行世界が入り混じっている状態で光珠や今の俺たちは次元の狭間か何かに連れてこられた訳だ」
「理解が早くて助かる」
「何で……何でアケミなんだよ! 皆に忘れられちまって!」
「んー、こうやってると何となくあちこちの世界の情報が流れてくるんだけど、私ってこのエネルギーみたいに世界ごとに呼ばれ方が違うみたい。C.U.B.E.の世界では一人っ子でしゅうすいと書いてアキミ。X.E.N.O.N.の世界では光の珠と書いて一人っ子のアキミ。そしてジーべ・ドライブの世界ではアキミの双子の姉、アケミ」
「そう。世界には復元力がある。歪まされても元に戻ろうとする力だ。だから不安定な存在になった彼女を『いなかったこと』にすることで帳尻を合わせようとした。少なくとも現在観測出来る世界ではアキミ・アカツキ、お前に姉などいない世界の方が多い。どちらが赤月瑞雲の子として生まれるかの分岐はあるが、双子として生まれる世界は稀なんだ。あらゆる因果から総合すれば彼女はもうひとりのお前と言ったほうが近い。フェアリもお前の父親もお前たちのどちらかが一人っ子としてどちらでも同じような役割を果たす。例外がお前、そしてジーク・アルトリート。今のお前にとっては唯一の双子の姉であり因果律上の双子とも言える存在だからその繋がりは消せなかった。ジークは男のアキミ・アカツキとはどの世界でもいい友人程度に留まるが、彼女が一人っ子として生まれた世界ではかなり深い仲になる。その繋がりの深さが『いなかったこと』にさせなかったのだろう」
ジークが掴みかかろうとする。また恋人扱いされたことに対してかとアキミが思えば、怒りはもっと強かった。クォヴレーも避けはせず敢えて胸ぐらを掴ませた。
「今起こっていることはだいたいわかった。お前が言ってることはそうなんだろうな。クソムカつく、反吐が出そうな出来事だ。で、それを知っているお前や俺たちをここに導いた訳知り顔のクソ軍人は何なんだ!? それに世界そのものが光珠を『なかったこと』にしようとしているのに俺に出来ることがあるのかよ!」
手が震えている。アキミにもわかる。これはクォヴレーと名乗る少年への怒りではなく事態と何も出来ない自分への怒りなのだと。
「アポロン……いや、ギリアムについては俺には何も言えない。俺にとっては同類項であり追跡対象であり協力者といったところか。俺自身は因果律の番人。今回は世界の復元力が誤って発揮されたため彼女を救おうとしている。記憶からも世界からも消えてしまうなんて……そんな世界の選択を認める訳にはいかない。少なくとも俺自身がそうなるとしたら世界から消えるのはともかく『彼ら』に忘れられるのは嫌だ。そういった私情で動いている。だから力があまり行使出来ない。彼女を縛る因果律を断ち切ることが出来ない。まつろわぬ魂に喰らわれぬように、因果律の彼方に消え去らないように、護るのが精一杯だった」
クォヴレーの端正な顔が初めて歪む――彼も自分の無力さに打ち震えている。
「だが、お前たちなら出来る。ギリアムがお前たちをここに導いたということはそういうことだ。ただ問題はお前たちの間でも彼女がどういう存在かの定義がずれているせいでこの戒めが解けない」
「ってことは! 俺たちの間でアケミを『アケミ・アカツキ』なのか『赤月光珠』なのか決めればアケミは戻れるのか!?」
クォヴレーは頷く。だがその眼差しは鋭い。
「ただしそれはあの世界のあるべき姿に沿う形である必要がある。そうでなければ今度こそ彼女は消える」
顔を見合わせる。戸惑い。逡巡。重要な決断。
「アケミ! お前をどうすればいい!」
「だーかーらー、私自身でもわからなくなっちゃってるの! 今の私は色々な私の可能性が入り混じった存在だからアケミって呼ばれても光珠って呼ばれても自分のことだって思って応えるよ!」
双子が言い争うがすぐに押し黙って互いに涙目になる。
「……答えは簡単だ。俺自身はこのエネルギーをX.E.N.O.N.だと思っている。フェアリはC.U.B.E.だと言っていたな。だけどギリアムとか言うあの軍人はジーベ・ドライブだと言った。この事態をお見通しのあいつが言うなら多分あの世界ではジーベ・ドライブなんだろう。そしてその世界のお前は……アケミ・アカツキ、こいつの双子の姉だ」
「そ、そうか! すげぇぜジーク!」
「あはは、流石ジークだねぇ。私気付かなかったや! でも……ジークはそれでいいの?」
『彼女』の声が冷えている。『彼女』を拘束する光が輝きを増している。
「あの世界の私にとってジークは単なるガディソードからの亡命者でフェアリさんの知り合いでアキミと仲のいいサリーの兄的存在。ジークを手当てして、戦って、言い争って、楽しく過ごした『赤月光珠』じゃないんだよ?」
「ああ、そりゃいいな。アキミの反応を見るにアケミはしっかりしていて『赤月光珠』みたいに能天気なバカじゃない。頭痛の種が減るってもんだ」
「ぶうっ! それは流石に酷くない!? ジークのバカ!」
「え、別の世界のアケミってそんなキャラなの!?」
『彼女』は微笑む。拘束はいつの間にか柔らかい光となり粒子となって消えていく。
「それはアキミのおかげ。私はアキミの双子の姉だからしっかりしなきゃって。アキミってば無茶で猪突猛進で考えなしなんだもん。でもそうだね。アキミがいなかった世界ではジークが言っていたように私が『あきみ』で能天気で考えなしでフェアリさんに迷惑ばっかかけてジークのことおちょくってたんだよねぇ」
「ったく。人のこと散々おちょくった挙げ句消えそうになってんじゃねぇよ。馬鹿野郎。とっととマトモになりやがれ」
拘束が完全に消え『アケミ』が闇に立つ。
「ありがとうね、アキミ、ジーク」
「さあ、行け。もうここに用はないだろう。目をつぶって帰る場所の人々を思い浮かべろ」
手を繋いで輪を作り目をつぶる。
「クォヴレー、ありがとうな…………あと、お前の大切な人たちはきっとお前のこと覚えてると思うぜ!」
アキミが叫ぶと共に、3人の姿が虚空に消える。
「…………アラド、ゼオラ。俺はいつかそこに帰る。だから……どこかで出会っても、俺と友人になってくれ……」

スーパーソウルセイバーのコックピットで目を覚ます。
――今回の実験の間はパイロットは座っているだけとはいえ寝てしまうとは。
そのせいか変な夢を見た。どんな夢かは既に覚えていないが分類するなら悪夢だった、気がする。
「アキミ、アケミ、もう大丈夫よ」
フェアリの声に外に出る。
残りの作業はパイロットは必要ないので2人は好きにしていていい、と言われ格納庫を出たところでジークとサリーに遭遇する。
「よう、お前ら……元気そうだな」
「もう、兄さん。そうじゃないでしょ」
サリーがジークをつついている。ジークは何故か赤面している。
「ふふっ。そんなに赤くなっちゃってどうしたのかなぁ? もしかして愛のコ・ク・ハ・ク? きゃっ、私困っちゃう!」
「ばっ!!」
「あ、アケミそんなキャラだったっけ!?」
人差し指を口に当てアケミは微笑む。
「弟には口うるさい姉でも好きな男の子にはこうなるのよ……って私から言っちゃった! さあ、ジーク、言ってよ!」
「し、知るか! ただ昼寝してたらすっげーやな夢見て、それで何となくお前たちが心配になっただけだ!」
「兄さん、私に言ったことと全然違う! アケミが気になるんでしょ? 心配なのも『お前たち』じゃなくてアケミでしょ!」
「うふふふふー、いいこと聞いちゃったー」
――何か変だ。何かがおかしい。
でもきっと『最初からそうだった』のだろう。アケミが言うように好きな異性に態度を変えるなんて当然だ。
「アケミ、おめでとう」
「ありがとね、アキミ」
「こ、こら、勝手に話を進めるな!」
「こうなったら俺とサリーも合わせてダブルデートと行こうぜ!」
「えー、私アキミのこと結構気に入ってるけどまだそういうのじゃないなぁ」
サリーの無慈悲な一言に打ちひしがれる。だがそれが日常というものなのだろう――あれは単なる悪夢だった。
「アキミ、サリーはまだ、って言ってるよ? 可能性はあるんだからいつもどおり猪突猛進しなさいよ」
「ふふ、若いと言うのは羨ましいな。青春、か」
通りすがりのギリアムがそう呟いて去っていく。
「このバカどもが! あいつぜってー言いふらすぞ!」
「もう兄さん。ギリアム少佐はそういうのを守ってくれる人よ」
――――きっと、これで良かったんだ。

 

とぅいったーでRT数×1500文字書く、というハッシュタグやったら5RT来たので7500文字SSに挑戦!
7495文字です。ノンプロットでこの数値です。私すごくね!?(自画自賛)
300文字SS以外文字数あんま気にしたことないですがどういう内容なら〇〇文字書ける、というのは染み付いてますね。
ちょっとアケミちゃんに囚われのヒロインやって欲しかった、毎回名前違うのをネタにしたかった、その他諸々を詰め込んだ小説になります。
ジーベ・ドライブ(X.E.B.E.)ってC.U.B.E.やX.E.N.O.N.とは微妙に性質が異なるんですがそこはまあそれで。
多分アキミ君の方が消える展開もありうるんですが(MDで声変わったしね)そこも趣味で。
流石に時間はかかりましたがノリノリで一気に書けました!
そして手癖で書いたせいか改めて読み返すとオチが後味悪い!
お、おかしいな……存在としては『アケミ』として安定したけどジークの愛でちょっと『光珠』入っちゃったかな☆くらいのつもりだったんですが……
ギリアムさんも気付いてないイコール本来の『アケミ・アカツキ』は……ま、まあそういう小説だったことにします!

テキストのコピーはできません。