いつかの再会

耳触りのいいその声が、好きだと思った。
「レンジャー配達! 薬草を届けに来たぞー!」
「ふぁ~う!」
母に手ほどきを受けながら、視線をレンジャーたちに向ける。
誇らしげな表情。
島の皆が言っている、ウェルダーは偉いと。
親である先代の無念の死から、彼は笑顔で森を守り続けている。
豊かな表情と舌足らずな言葉で意志疎通する彼のレンジャー仲間、ジェイド。
ヒューマンだとかドラフだとかいう以前に人間ではなく、かといって森に住む動物たちとも違う。
ただ、ジェイドと出会ってからウェルダーは明らかに朗らかに活動的になった。
お互いに助け合い、皆を笑顔にする。
それでいい。
「あの子たちを助けられるように、あなたも早く一人前になりましょうね」
母の声に慌てて薬草士見習いとしての自分に戻った。

耳触りのいいその声が、好きだと思った。
「フッ……レンジャーヒーロー、ウェルダーの伝説がまた1つ増えてしまった!」
レンジャーポーズに拍手を送る。
「スライムじゃねぇかよぉ、大袈裟だぜ……」
「そうですよ! そんなに伝説を増やしたらジェイドちゃんが元に戻った時語りきれなくなっちゃいます!」
「そうじゃねぇだろルリア!」
確かに2人の言うこともわからなくはないのだが。
「大丈夫ですよ、ウェルダー君はその日に作った伝説を毎晩ジェイドのコアに語っているんです」
「うおお!? ジャスミン殿、何故それを!? ま、まさか! タイガーアイによるレンジャー地獄耳!?」
「……大声で語っているから部屋の外に漏れています」
折角決めた表情が崩れたウェルダーを見て微笑む。
胸元が微かに翡翠の光を放っている。

旅を続け、語り続ける。
また必ず会えると知っているから。

 

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グラブルでウェルジャスです。ウェルジャスで何か書きたいなーと診断メーカーやったら
『ウェルダーとジャスミンのお話は「耳触りのいいその声が、好きだと思った」で始まり「また必ず会えると知っているから」で終わります。』
というそのものでしかないお題出たのでサクサク書きました。運命ですね!
幼少期含むウェルダーの山口勝平さん完璧でしかないです。
この2つの台詞はジェイドも思っています。それにしても流石ビィ&ルリア、茶々入れ要員として完璧だぜ!

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