■光と亜子とお金の話

亜子がダンスレッスンを終えると、休憩室で光がスマホを睨んでいた。
「どうした光ちゃん、新しいヒーローのお披露目待ちかい?」
「いや、今日は完全受注生産のヒーローが使う武器を完璧に再現したすっごい奴の予約開始日で……アタシはカード使えないからお母さんにお金渡して予約を頼んだんだ」
「完全受注生産かぁ。お高いやろ?」
気まずそうに頷く。
「そ、そうなんだ……毎年新ヒーローが出ると変身グッズとか人形とか出て、アタシは誕生日とかクリスマスとかお年玉とかお小遣いでどうにかしてきたが……こういうのは初めてだ。あの武器をアタシが扱う資格はあるだろうか!」
スマホを握りしめてわななく。母親からの連絡待ちということなのだろう。
「いいと思うわぁ。アタシは節約して貯金するのが好きやけど、お金は使ってナンボって所もあるしな。それに光ちゃんが自分で稼いだお金だし、特撮好きで売ってる光ちゃんがファンが投資したお金をそういうことに使うのはファンの人も喜ぶはず」
「そ、そうか! 亜子さん、ありがとう!」
光の眼がきらめく。
そして通知音が鳴る。母親からの注文完了のメッセージだった。
「や、やった! くぅっ、届くのが待ちきれないぜ!」
「落ち着きなー。今からはしゃいどったら身が持たんよ?」

 

自分で稼いだお金で高級ヒーローグッズを買う(多分プ○バンですね……)光とそんな価値観に意外と理解がある亜子の話。
デレステでお世話になってるので亜子も結構好きだったりします。判定強化嬉しい!

 

テキストのコピーはできません。