波多野奈津目

■Doubtful Coffee SmashBros

■Doubtful Coffee

彼の店に行くのもこれで何度目か。 面倒ではあるけれど、それだけの価値はある。そんな味。 「いらっしゃーい」 ただその日、店の扉をくぐった時かかった声は、彼のものではなかった。 「悪いね。おっちゃんはちょっと野暮用で出かけているんだ。もう少しで帰ってくると思うから掛けといてよ」 言われてカウンター席に掛ける。水が出てきた。 10歳くらいの少年。くしゃくしゃの黒髪。恐らくは地球人種。 こんな子がこの店にいるとは知らなかった。 私の顔をまじまじと見ている。 「どうしたの。私の顔に何かついてる?」 「……あのさ、お姉さんスマブラに出ているサムス・アランじゃないの?」 「そうよ」 私は顔を隠しているが、[…]
◆シジフォス&エルシド Others

◆シジフォス&エルシド

笑顔の年長者とぶっきらぼうなスペイン武士。 回想の時も思ったけど、あの時代にこういう服あるんかなー。 エルシドは後ろ髪がめっさ長いのがシュラとの一番の違い、だと思う。  […]
伽シマ様から 戴き物

伽シマ様から

伽シマ様から波多野の誕生日&サイト5周年記念で戴きましたv こ、この2人のおもてなし……! 勿体無いんでお2人でケーキと紅茶を楽しんでください! じっと見てます!!!!! むしろお前らを食べたい、なんちて(笑) 本当にありがとうございます!!  […]
◆可愛い?サンタがやってきた! NinPict

◆可愛い?サンタがやってきた!

バトルタワーの前からなかなか帰らないライバル君に、 ママと自分のプレゼントを届けるべくサンタさんになった主人公ちゃん。 デリバードには任せておけないぜ! トナカイもといムクホークが一番力入ってます(汗) あとの3匹が進化してないのは気にしちゃいけません!  […]
聖夜を清めに SRWPict

聖夜を清めに

クリスマスで教会を訪れたらドッキリ。 聖職者……でも思いっきり化け物を退治しそうな2人。 吸血鬼狩りになると真っ先に危ない人がいますけど。  […]
◆仲良し幼馴染 NinPict

◆仲良し幼馴染

プラチナ版の衣装で可愛さが増した主人公ちゃんとプラチナ版で萌え度が増したライバル君。 私は悩んだ末にパールに引き続き男主人公ですけど、波多野が逆なので。 初々しくていいなー、二人とも。  […]
不精な先生と世話焼き姐御 SRWPict

不精な先生と世話焼き姐御

カプじゃねぇ、夫婦だって波多野と言い合ってたら本当に結婚した2人。 先生若すぎるよ……そしてその服はやっぱりない(苦笑) シズカさんにあそこまで愛されて幸せだなー、先生は。  […]
秘密な2人 SRWPict

秘密な2人

この2人が大好きだー!(叫) ちょっと退廃的なえろすを意識してます(笑) 普段は軽く甘いけどね。  […]
▲一番普通 NinNovel

▲一番普通

性格的にも正体的にも、ロコスが多分一番普通だと思う。 というかパーティー豪華(?)すぎ。 主人公は多分人形ではなくイ○ロス本人だと思うんですが、描いた時はハッキリしなかったので……。  […]
▲魔物ホイホイ NinPict

▲魔物ホイホイ

ゲーム中に似たような会話があって、そのすぐ後の敵さんに女性型が2体いました。 恐るべしシュキオンの魅力。 そして魔物がワカメではなくイカだったと気付いたのは描き終わった後だー!!(泣)  […]
ウソのある世界でも偽りない SRWNovel

ウソのある世界でも偽りない

「それにしても熱い告白劇だったわねー。まさに青春って感じ?」 「なんか半分ヤケになってたけどね。男連中皆」 ゲイナーのとった、プラネッタの“相手の思考を読む”というオーバースキルへの対抗策は、その能力を逆手に取った搭乗者への精神攻撃であった。 ただし、その内容は極めて平和的とも言えた。 何しろ同級生のサラ・コダマへの恋慕の想いを強く熱く叫ぶという、ただそれだけなのだから。 しかしこの手の話が身の毛がよだつほど嫌いな搭乗者のカシマルには恐るべき威力を発揮してしまったのである。 更にゲインたちが煽りガロード、レントンの告白が続くこととなり、作戦は無事に成功した。 凍土の地・シベリアを糖度の地に変え[…]
■願いは歪み SmashBros

■願いは歪み

黄昏時、ゼルダはハイラル城のバルコニーから、城下町と遙かな平原を望んでいた。 この国は平和だ。 魔王の脅威はなくなり、凶暴化していた生物たちも元のように狩り、狩られ、の営みを行なっている。 ゴロンやゾーラなどの周辺の民族とも軋轢がないとは言わないが、良好な関係を築いている。 街は言うまでもない。かつての傷跡は、少なくとも目に見える形では残っていない。 ゼルダ本人はといえば、これも忙しいとはいえ充実した日々を送っている。 国を導く者としては模範的であろう、と自負している。 趣味の魔法研究も欠かしていない。 それと、最近少数民族の使者に献上された本がなかなか興味深い。 まずその文字や文法を学ぶとこ[…]
◆Time-Dark.II NinPict

◆Time-Dark.II

ポケダン時闇パート2。 主人公:リズ(ミズゴロウ♀)、パートナー:ダイチ(ナエトル♂)波多野のパーティーです。 クリア後のアレコレ。枠線がムズい……こういう絵は好きなんですが。  […]
世界は小さく果てしなく SRWNovel

世界は小さく果てしなく

つまらぬ情けをかけられた。 世界は変わらなければならない。我々のような選ばれた者によって。 ニュータイプや仮面ライダー、ウルトラ族という力があれば理解できそうなもの。 このままでは、未来などない。あの甘い連中に世界の未来が背負えるものか。 あの様子ではそれよりも、別の真実の方が重いかもしれないが。 そして気付いた。アポロン総統も、紛れもなく“ゼウス”であることに。 計画が立ち上がった時は違った。 情け深く、しかし時に冷酷に謀略も粛清も躊躇わぬ姿勢。 そこに私情の介入する余地はなく、崇高と言えた。 事故で行方不明になった時は流石にどうなるかと思ったが、更なる力を得て戻ってきた。 ゼウスの力量も行[…]
EternalForce SRWNovel

EternalForce

「ところで船長」 「何だい、ボニー」 「あの小僧にはああ言いましたが、船長も鱗がありませんな」 アンの下半身はいわゆる鯱のようなものであり、彼女自身も艶々だと自慢している。 「……ボニー」 「何ですかな?」 「何ですかな、じゃないよ。あんた一体どれだけあたしの補佐をやっているって言うんだ」 「はて……」 「本気で言ってるなら部下なしで船全体を掃除させる」 そんな声を後にしながらハーケン・ブロウニングと愉快な仲間たちはヴィルキュアキントへと突入した。 「なるほどな。俺のミラクルチャームが通用しなかったのはそういう訳か」 「いえ、もっと根本的な問題かと思われます、重力無視コート」 「しかし生命の神[…]
▲バートさんのうさぎ天国 SmashBros

▲バートさんのうさぎ天国

日記に以前載せていたネタ絵。ダグラス兄さんのネタは初だー。 難しい顔をしているのは声優ネタ(ガンダム0083のコウ・ウラキ/ニンジン大嫌い)で、標準設定ではありません。 普通にウサギ好きな人だったらロップはちょっと引くんじゃなかろうか(可愛いですけど)  […]
きっとそれも愛と呼べる SRWNovel

きっとそれも愛と呼べる

超機合神バーンブレイド3。 3機のメカが変形・合体し、3種類のロボットになる、リュウセイお気に入りのロボットアニメ。 ハジメ博士や、あとリョウトとも熱く語っている。 世間事に疎い私やマイに真っ先に薦めたのも、それ。 現実の軍事と照らし合わせてどうかはともかく、夢に溢れた話ではあった。 バーンブレイドのパイロットたちの絆。 敵味方を超えた共闘。 彼らを支える作中では名を与えられなかった兵士たち。 私たちの部隊にも似ている、と思った。 今日はそれではいけない、と奮起したアヤが――ラーダにもよく言われたし気持ちはわからないでもない――映画に誘ってくれた。 吸血鬼をモチーフにした恋愛映画。 何でも、彼[…]
自信 SRWPict

自信

28代目TOP、ギリアム&ヴィレッタ(GX、スマブラとのランダム) ちょっと色気を出してみましたがどうでしょうか……?  […]
ショータイムの始まりだ SRWPict

ショータイムの始まりだ

29代目TOP、むげフロのハーケンの兄貴。発売記念ってことで。 檜山さーん!! もう、銀髪で檜山でチャラ男なんて反則だぜ! しかし衣装がこまけぇ。帽子って難しいねー。  […]
◆いつか見た未来 NinPict

◆いつか見た未来

波の熱烈リクエストでバートさん&16歳クランク。 バートさんは絶対生きていてミュートシティに戻ってくるよ! しかしバートさんの髪型が未だに決まらない私は絵描きとして大丈夫なんだろうか……。  […]
■節制と誠実の小夜曲 Others

■節制と誠実の小夜曲

亀国を無事に解放して、神獣・亀やその妻のミツコ姫に挨拶し、天神はマンダラの笛を見つめ風の中に佇んでいた。 これまでとは違う爽やかな潮風に露草色の髪が揺れる。 「天神と水貴、かわいそう……お話も出来ないの?」 「ああ。私……我々は600年、こうして生きてきた」 「あ、でも手紙書けばいいんじゃないか? 下手に喋るより余程伝わるぜ」 「……そういえば6通目が届いていたぞ。読むか?」 「知ってるしとっくに内容覚えちまったよ! 早く鶴見神社に行くぞ!」 3日会わないだけでこれだ。 5日空いた時の『恨みの手紙』の内容と、慌てて会いに行った時のももこの笑顔はさしもの火の勇者も引いた。 それ以上空けたら、など[…]
伽シマ様から 戴き物

伽シマ様から

伽シマ様から当サイトが50000HITを超えたのでお祝いのイラストを戴きました! 元絵があるんですが、このためだけに文字入れて下さったお心遣いに感謝。和気藹々情報部万歳! あと、何気にモニターに映っている文字がうちのSSのネタになっていたりします。凄く嬉しい! 本当にありがとうございました!  […]
伽シマ様から 戴き物

伽シマ様から

伽シマ様から相互リンクの際戴いたイラスト。 和やかなギリヴィレv少佐が『壁際のいぶし銀』やっている所もポイント高いです(笑) 本当にありがとうございました!  […]
◆照れくさい SmashBros

◆照れくさい

隼さんの髪型が安定しません。 でもこの人の眼の優しさは確かだと思う。 で、じっと見られて何も言えなくなる訳ですな。  […]
■節制と誠実の小夜曲 Others

■節制と誠実の小夜曲

亀国を無事に解放して、神獣・亀やその妻のミツコ姫に挨拶し、天神はマンダラの笛を見つめ風の中に佇んでいた。 これまでとは違う爽やかな潮風に露草色の髪が揺れる。 「天神と水貴、かわいそう……お話も出来ないの?」 「ああ。私……我々は600年、こうして生きてきた」 「あ、でも手紙書けばいいんじゃないか? 下手に喋るより余程伝わるぜ」 「……そういえば6通目が届いていたぞ。読むか?」 「知ってるしとっくに内容覚えちまったよ! 早く鶴見神社に行くぞ!」 3日会わないだけでこれだ。 5日空いた時の『恨みの手紙』の内容と、慌てて会いに行った時のももこの笑顔はさしもの火の勇者も引いた。 それ以上空けたら、など[…]
■迷惑なヤツ SmashBros

■迷惑なヤツ

大魔王の名に相応しい、強靭な肉体と強烈な炎。 彼こそがカメ族の王、クッパである。 子供と部下たちにも慕われ、順風満帆に見える彼。 だが、そんな王にも、悩みがある。 「……何故皆、マリオマリオと言うのだろう。ワガハイはとてもかなしひ」 彼が勝つと、クッパ軍団は喜ぶ。 しかし他のファンが群がるのは大抵負けたマリオの方だ。 悪の大魔王なのだから嫌われてなんぼ、とは思っている。 だが。 「このパワー、この戦い方! ワイルドでダンディな魅力に溢れているハズ!」 もう少しファンが増えてもいいはずだ。 そしてそれが女性ならもっといい。 ファンは決して少ない方ではないのだが、彼を応援する声は少々野太い。 そん[…]
◆お邪魔します SmashBros

◆お邪魔します

何か考えてみたら異様に萌えた。というわけでクパヨシ。 ヨッシーは両方あるから、区分はBLかもしれないけど……。 和服なのは譲らない。特にクッパ様。  […]
Trick or Treat SmashBros

Trick or Treat

ごちゃ絵です。仮装です。 とりあえず15歳以下を(約2名除く)ピックアップ。ゼオラは私的にはアラドの1つ上なので。 ショタ天使サギ君(羽は自前)リンクは光の賢者です。 ※ハロウィン絵だったのですがお蔵入りしていたものを記念絵にしました。お祭り感が出ているので。ご訪問ありがとうございます!by波多野  […]
これは、嘘なんです SRWNovel

これは、嘘なんです

3月31日。特にそれといった敵が来る様子もなく、フリーデンは通常の航行を続けていた。 「そういえば戦前って、4月1日は嘘をついても許される日だったらしいわよ」 「平和な時代ならでは、ですね」 「……不潔だわ」 「飽くまで他愛のない嘘なら、だ」 ブリッジクルーたちはレーダーや視界に気を配りつつも雑談をする。 「でも、折角だから男連中でも騙そうかな。特にウィッツとか単純だし! ガロードはティファに譲ってあげる」 「えっ……?」 隅の方で大人しくしていたティファだが、急に話を振られてびくりとなる。 「余計なことを教えるな」 「女の子なんだもの。可愛い嘘の1つでも言えるようにならないと」 「……私は、[…]
追跡者 SRWPict

追跡者

26代目TOP、八房情報部。壇さんがうまくかけないよー。 避けようと思えば避けられたけど、逆に避けたくなかったんだなぁと勝手に解釈。すいません先生……。 ワカメな感じが描けていれば良いのですが……。  […]
■false world SmashBros

■false world

「今日紹介するのはキノコ王国! 麗しき姫君が統治する温暖で賑やかな……」 つけっ放しにしているテレビでは観光地の紹介をしていた。 「まったく、商魂たくましいねぇ。世界がごちゃごちゃになっちゃったっつーのにまず出るのが観光ツアーだぜ?」 ジャックがぼやいた。 数多存在する並行世界が、それぞれを隔てる壁が壊れて混ざってしまった。 学者は原因の究明に追われているし、政治上の問題も起きているのだが、大方を占める一般市民はそんな難しいことには我関せず。 元々広すぎた世界が、もっと広がったと言われても実感が湧かないというのが正しい所。 そして世の中、何が起ころうと、生命がある限りは何だかんだで妥協しながら[…]
直撃!プレゼント作戦 SRWNovel

直撃!プレゼント作戦

「わー! さすが飛鳥くん! ありがとう!!」 ぼくたち陽昇学園の5年3組では、女子の皆の黄色い声が上がっていた。 その中心にいるのはやっぱり飛鳥くん。 ファンクラブの子たちにちゃんとプレゼントをしたみたい。 「本当、仁くんとは大違い」 「お前らなんかに誰がやるかってんだよ。ホワイトデーってお返しをする日だろ」 「あーら、じゃあ」 仁くんはマリアちゃんの声にドキリと振り返った。 やましいことがあるんだなぁ。 「私にはくれるのよねー、仁?」 「え!? マリアちゃん、仁くんにチョコ渡したの?」 途端に大騒ぎが別の話題になったけど、マリアちゃんはちょっとクールに言った。 「物欲しそうな顔してたから。誰[…]
熱く未来を呼び覚ます SRWNovel

熱く未来を呼び覚ます

特殊戦技教導隊という実績はどこでも欲しいもの。 ブランシュタイン家の跡継ぎであるエルザムや叩き上げの実力者であるカイ少佐ほどではないが、教官や小隊長の口はいくらでもあった。 しかし俺は、その話を蹴った。 亡霊が怖くなって逃げたのだという中傷もあった。 彼らは全く根拠もなく――強いて言うなら自分の恐れを投影して言っているのだろうが――確かにその面がない訳ではない。 俺はどこに行っても“ゲシュペンスト”と巡り会う。 それもまた宿命というものなのだろう。 しかし俺はこの機体が好きだった。 一言で言えば、好き好んで呪われている。 だが俺には指揮官などの立場は向いていない。よくわかっている。 そして後続[…]
■時と時を結ぶ鈴の音 NinNovel

■時と時を結ぶ鈴の音

時空ホールを抜けても、ジュプトルとヨノワールは組み合って殴り合っていた。 もう、彼らは過去の世界に干渉することは出来ない。 故に世界の行く末はその手を離れていたが、それでも。 「何故歴史を変えようとする! 時間は正しく刻まれなければならないのだぞ!!」 「こんな狂った世界が、本当に正しいって思うのか! あの世界を見ても!」 闇に包まれ時を止め色を失くした世界。 ポケモンたちは憎しみあい、いや、そんな感情を抱くことすらなく、傷つけあう。 この世界の大抵の者は絶望を知らない。 希望を知らないから。 ジュプトルも後の相棒となる人間と出会うまでそうだった。 「これが正しいというなら、俺は間違っていて構[…]
■沈黙の空 SmashBros

■沈黙の空

北風がビルの間を駆け抜け、サムスの髪を揺らす。 宇宙港から見た空は青く晴れ、空に浮かぶサーキットもはっきりと見える。 直通ワープは彼にしか使用権限が与えられておらず、宇宙港経由で行かなければならないのだが、それはいいことだと思えた。 どうやって行くか、という楽しみが増えるから。 今日は歩いていこうと思った。 眠らない街とも呼ばれるほど騒がしい所だったが、嫌いではなかった。 ショーウィンドウを横目で見ると、この世界に集まった文化の一端を垣間見ることが出来る。 季節柄贈答品が多いのだが、それも今日まで。 日々変わっていくものだ。 街も、人も、世界も。 流行りの歌と風の中手提げを揺らし、ゆっくりと、[…]
▲人気はサイコウェーブよりまちまち NinPict

▲人気はサイコウェーブよりまちまち

只今救助隊イジワルズは活動休止中で、 チャーレムとサーナイトはチャーレムの幼馴染ミミロップの姐さんと探検隊チャームズやってる設定。 で、このあと文句言いにわざわざサーナイトのとこまでいくんですよ……。  […]
聖なる亡霊 SRWNovel

聖なる亡霊

クロガネと別れ、伊豆基地に帰還せんとするヒリュウ改。 そのデータ室でうとうとしていたギリアムの頬に、熱いカップが押し当てられた。 驚いて覚醒すると、それを行なっていたのはヴィレッタ。 「寝るなら個室にすることね……コーヒーと、携帯用食料」 「気が利くな。しかし特に栄養補給の必要は感じないのだが」 「消耗しているんでしょう? システムXNの仕組みは知らないからそれが原因かは知らないけれど」 「皆の力を借りたしそれほどでもないさ。SRXチームの心配をした方が懸命だ」 「私は隊長よ? そちらは既にフォロー済み」 「それは失礼。では、ありがたくいただくとするか」 笑ってそれを受け取る。 それを見たヴィ[…]
■大好きだから、大嫌い SmashBros

■大好きだから、大嫌い

「私……もうファルコンハウスには行かないことにしたわ」 「ど、どういうことだ!? 何か問題でも!?」 滅多に動揺しない――少なくともそれを表には出さない彼がかなり狼狽していた。 それも無理のない話ではあるが。 「そんなことはないわ。相変わらず美味しいし、皆ともうまく行っている……バートとしてのあなたも魅力的。でも、私の個人的な理由でね」 サムスはそれ以上何も言わず立ち去った。哀しげな表情だった。 そしてそれを追えず、見送るだけの彼。 ――――目の前が真っ暗になる、というのはこういうことを言うのだな。 動揺のあまり他人事のように思ってしまった。 彼女と別れ部屋のベッドで寝転んでも思考が形にならな[…]
新しい始まりの時 SRWNovel

新しい始まりの時

「地球へ帰りたいと念じる、か」 バーニィがすぐに思い浮かべたのは、サイド6のことだった。 初陣で撃墜されて、そこで出会った少年。 仲間を失ったあの任務。 そして、決して生きては帰れないだろうと思ったあの戦い。 ――アル、この前のあと一機でエースになれるっていうのは嘘だったけど、おれは本当にエースになったんだぞ。しかもあの天下のロンド・ベルでな。 バーニィはそう話す自分の姿を想像した。 しかし、それに対する少年の反応を想像し、ため息をついた。 ――――もう彼はあの時のように眼を輝かせてはくれないだろう。 それに、彼はバーニィが死んだと思っているに違いない。 バーニィ自身、あれで生き残れたのは奇跡[…]
■危険な火遊び Others

■危険な火遊び

「もう少し食べるかい?」 「うん!」 「店員、追加注文! それとお茶持ってきな!!」 何故か触覚と羽を持つ、無邪気な少女。 街中の、しかも茶店にも関わらず帯刀している、尊大だが美しい女性。 どちらも一人でいたとしても、存分に人々の様々な視線を集めることができるだろう。 その二人の取り合わせ。しかも、仲がいい。 そして極めつけは、ここは出会い茶屋であるという事実。 「何じろじろ見てんだい!!」 怒声が響いた。 この女性、尊大なだけでなく気が短いらしい。 見るなといわれると見たくなるのが人の常。 しかし柄に手をかけて睨みを効かせると、慌てて目を逸らした。 ――私だって好きでこんな所にいるわけじゃな[…]
■無垢なる黒 Others

■無垢なる黒

ぼくには、アムリタというご主人様がいる。 アムリタはいつも寂しそうににしている。 ぼくが生まれる前はぼくのお母さんといたけど、ぼくが生まれた時に死んでしまったらしい。 多分アムリタはぼくにしてくれるのと同じように、お母さんも大事にしていたんだと思う。 だからぼくのお母さんがいなくなってさみしいんだ。 ぼくはお母さんを知らないし、お母さんが何で死んだのかわからない。 だけど、お母さんが生きていればいいと思う。 アムリタが大事にしていたんだから、きっといい竜だとおもう。 でもアムリタを哀しませているから、少し悪い竜かもしれない。 アムリタはいつも哀しい眼をしている。 ぼくはその原因を知っている。 […]
■世界で一番誰よりも SmashBros

■世界で一番誰よりも

装備の手入れをしていると、ノックの音がした。 「ファルコ、あたしだよー」 「おう、プリンか。入れ」 答えるや否や勢いよく入ってきてファルコに引っ付こうとする。 「馬鹿、あんま引っ付くなって言ってんだろ。暴発したらどうすんだ」 「爆発なんてよくあることじゃない」 「とりあえずそれに触るな」 引き離すと、膨れ面になる。 ――――ホント、“ふうせん”だよな。 プリンは大版の分厚い本を抱えていた。 アルバムだというのは彼にもわかった。 彼にとっては電子メモリーが常識であるし、あまり思い出をそういう形で残しておくタイプではないけれども。 ただ、プリンはアイドルを称するだけあって部屋にはその手の物が沢山あ[…]
■危険な火遊び Others

■危険な火遊び

「もう少し食べるかい?」 「うん!」 「店員、追加注文! それとお茶持ってきな!!」 何故か触覚と羽を持つ、無邪気な少女。 街中の、しかも茶店にも関わらず帯刀している、尊大だが美しい女性。 どちらも一人でいたとしても、存分に人々の様々な視線を集めることができるだろう。 その二人の取り合わせ。しかも、仲がいい。 そして極めつけは、ここは出会い茶屋であるという事実。 「何じろじろ見てんだい!!」 怒声が響いた。 この女性、尊大なだけでなく気が短いらしい。 見るなといわれると見たくなるのが人の常。 しかし柄に手をかけて睨みを効かせると、慌てて目を逸らした。 ――私だって好きでこんな所にいるわけじゃな[…]
■超音速の乱闘者 SmashBros

■超音速の乱闘者

「本日のF-ZEROグランプリの舞台はお馴染みミュートシティ! しかも、大乱闘スマッシュブラザーズとの共同開催です!」 ミュートシティの青空にF-ZEROの名物実況司会者ミスター・ゼロの声が高く響く。 「そちらはフォックスとミスター・ゲーム&ウォッチ、ルイージとネスのタッグバトル! しかしあちらも大乱闘ならこちらも大乱闘だぁっ! このビッグレースを制するのは誰だ! 今回の注目は……」 「へっ、人の頭の上でのんきに戦いやがって」 ジャックが毒づく。 「人の庭に土足で乗り込んできたくせに、障害物くらいにしか思ってねぇ」 「ジャック、敵を見誤らないで。私たちの目的は」 「レースに勝つこと、だろ? わ[…]
■走り続けて NinNovel

■走り続けて

コーヒーなんて簡単だ。 不味くする方が難しい。 確かにバートのように一目で相手の好みをいれられる、というのは熟練が必要だが。 しかし、クランクの淹れたコーヒーを飲んだリュウたちの反応は“こんなもん出したら店が潰れる”というものだった。 「今豆の原価高くてさー」 「だからって減らすな!」 「つい、ね」 「やれやれ。やはり私が淹れましょう」 「でもおっちゃん」 肩は、と続けようとした言葉を慌てて留めた。 男の約束だ。 ファルコンとバートが同じ場所を怪我している、と言われれば感付いてしまう。彼のように。 リュウは変に鈍いからわからないかもしれないが。 バートはいつものコーヒーを出した。 微かに顔を歪[…]
■永遠の絆 NinNovel

■永遠の絆

週末に、バトルタワーの前。 オレが来て、あいつも来る。 「やっほー、久しぶりだね!」 「おう! 行くぞ! 勝負だぜ!」 そして。 「何だってんだよーッ! オレ、また負けちまったのか!?」 あいつのポケモンを1体も気絶させられないまま、オレの手持ちは皆戦闘不能。 「まだまだ、ね」 おまけにこんな余裕な表情見せてくれやがって。 「へっ、お前が強くなるほどオレもオレのポケモンも強くなれるってもんさ。ポケモンに終わりなんてない!」 「そだね! じゃ、次期待しているから!」 そう言うとあいつはとっとと“そらをとぶ”で去って行った。 最初は、親父に挑戦しに行こうと思っていたけど負けて、ここで不貞腐れていた[…]
◆Time-Dark.I NinPict

◆Time-Dark.I

ポケダン時闇。 主人公:キッコ(ナエトル♀)、パートナー:サラム(ヒトカゲ♂)焔のパーティーです。 ジュプトルかっこいい。桃セレビィ可愛い。ヨノワールが意外と描きやすかった……。  […]
◆烏鷺 NinPict

◆烏鷺

バテン主人公ズ。名前を組み合わせると囲碁の意味になるそうです。 衣装が複雑だ。 色々対照的。でも中盤のイベントの衝撃度はどちらもなかなかのもの。  […]
天使とねずみ SRWPict

天使とねずみ

あけましておめでとうございます。 ギリアムはデフォ。 そして今年は「子」なので、みずねずみとでんきねずみ。 何となくファンシーだ。  […]
■まだ答えは見えない NinNovel

■まだ答えは見えない

150年なんて無茶苦茶すぎる。 自分は適応力のある方だと思っていたが、これは流石に無理だ。 戦うことを決め、昨日住む所も貰ったが――――えらく早く目が覚めてしまった。 まだ出勤時間じゃない。 だがここにいても仕方ない。 少し街をぶらつくことにした。 下町はかつての面影を残していた。 だから少し落ち着く。 まあ雰囲気だけで街並みそのものは別物だし、元々あまり出歩かない方ではあるのだが、気分転換にはなる。 このあたりは住宅地のようだが、その中に隠れるようにその喫茶店はあった。 「……ファルコンハウス?」 店の扉をくぐるとマスターらしい男性がカップを磨いていた。 「いらっしゃいませ……おや、初めての[…]
Hoffnung SRWNovel

Hoffnung

「ギリアム! 何故お前が……!」 「あなたが戦ってきたのはそのためだったの!?」 諦めきれない仲間の声。 答えず通信をオフにする。 ――――そう、全てはこのために。 混沌を呼ぶ者を全てこの世界から、あらゆる次元から、排除する。 安息の、未来のために。それが、俺の贖罪。 しかし思い浮かぶのは先程の彼らの表情。責める声。通信は遮断したのに。 モニターを見ると座標やエネルギーは荒れ狂い安定することがない。 この状況に古い記憶を掘り起こした。 ただ、帰りたかった。 それなのに笑顔がどうしても思い出せず、戦いの記憶ばかりが頭に浮かぶ。 混乱と狂気。 気付いた時にはシステムは暴走。単身この世界に飛ばされて[…]
Versprechen SRWNovel

Versprechen

私は不安だった。変化を恐れていた。 変わらなければならないのはわかっていた。 私も、あなたも。 だが、変わってはならないもの――そう思っているものまで及ぶのではないか。 私は信じたかった。 疑いたくなかった。疑いようもないはずだった。 色々変わったけれど戦いの意義も私を包む微笑も声も変わらなかった。 ――――なのにこの違和感は? 私の思い違い? あなたが離れていく気がする。 あなたと噛み合わなくなっていく気がする。 あるいは、最初から――――――――? ――――ひとつだけ、答えて。 ギリアム少佐――あなたが望む世界の中で、未来のあなたはどうしているの――――? ********** そう、あな[…]
愛しています、心から SRWNovel

愛しています、心から

ヴィレッタと共にいる時のギリアムは楽しそうだ。 お互いの仕事の手伝い。演習相手。たまの買い物と食事。 無愛想もいい所の彼の口元が微かに緩み、目つきが優しくなる。 恋人同士だという噂は既にほぼ確定の情報として出回っている。 そんな噂に、ヴィレッタは悪い気はしなかった。本人も、そうだと思っていたから。 少なくとも彼女自身は、彼に恋愛感情を持って接していたから。 ――――しかし、不安でもあった。 キスなどの事実はないし、好きだとかいう類の言葉を彼から聞いたことはない。 抱きしめてもらったことならある――――どうしても泣きたくて仕方がなかった時、胸を貸してくれた。 決して嫌われてはいない。嫌いな相手を[…]
閃光と氷槍のお料理行進曲 SRWNovel

閃光と氷槍のお料理行進曲

「こんな……こんな料理が食えるか!」 メイシスが皿を叩きつけるように置いた。 「な……何と」 「てやんでえ、何しやがんだ! 食いモンには神様が宿ってんだぞ!」 レーツェルが珍しく狼狽している。 無理もない。絶対の自信があった彼の料理をこのように拒絶されたのだから。 「メイシス! レーツェルに謝るんだ!」 「嫌な物は……嫌なんです!」 アルティスに叱られ、食堂を駆け出して行ってしまった。 「信じられんな、こんな美味い食事を……フォルカ、食わんのなら俺が食うぞ」 「良く噛んで食べなくてはならないとショウコが言っていた。吸収が良くなるらしい」 フォルカの皿の上では白熱した攻防戦が繰り広げられていた。[…]
■燃ゆる想い SmashBros

■燃ゆる想い

「なあ、バートのおっちゃんってジョディとサムス、どっちが好きなんだと思う?」 「……? マスターが好きなのはサムスだろ。何でジョディが入るんだよ」 「鈍いくせに何で断言できるかなぁ。リュウに聞いたオレが馬鹿だったのかも知れないけど」 「だって普通にそうじゃないか」 「まあサムスは当然。リュウにわかるくらいだから。でも態度や雰囲気違うのはジョディもだよ」 「俺はサムスだと思うんだけどな。まあどっちでもいいんじゃないか? そりゃF-ZERO嫌いとかだったら反対するけどあの2人じゃ文句つけようがないし」 「……2人とも、そういう話はせめて私に聞こえないようにやってくださいね」 陰でそんな話をされてい[…]
▲変身失敗 SmashBros

▲変身失敗

眼光、笑い方、声のトーン、口調まで完璧変化。でも魔法は使っていません。モードチェンジの条件の1つに「エプロン」があります。あとは「メット」も重要ですね。[…]
■断ち切れぬ矛盾を抱えても SmashBros

■断ち切れぬ矛盾を抱えても

アンディは子供の頃からヒーローやF-ZEROに憧れていた。 中でもキャプテン・ファルコンは彼の理想だった。 大人になって、刑事になって、憧れだけではやっていけない現実があることなどとうに知っていたが、気持ちは変わらなかった。 むしろ、そうであるからこそ、より強く。 ファルコンに助けられたことも、共闘したこともある。 そしてずっと、羨望の眼差しで見ていた。 それだけは、子供の頃から変わらなかったのだ。 転機は急に訪れる。 要塞に潜入した時、ファルコンは既に息も絶え絶えだった。 「キャプテン・ファルコン!」 「間もなくここは爆発する。脱出したまえ……いいか、アンディ・サマー。ファルコンを越えた者だ[…]
■Acter SmashBros

■Acter

スマブラ屋敷の広間。ファルコンがくつろぎながら何かの雑誌を読んでいる。 「バート、何読んでいるの?」 サムスに声をかけられ、ファルコンは困惑した。 確かに彼はバート・レミングでもある――今は素顔で私服だから、そう呼ばれてもおかしくはない。 ただ、どんな格好であろうと彼はスマブラ屋敷ではキャプテン・ファルコンで通している。 だが、そう呼ばれたのならそれに応えるしかない―― 気持ちを切り替えると自然と笑顔になり、目つきも優しくなる。 「F-ZEROの雑誌です。技術系の記事が中心なので一般よりもマニアやパイロット向けとされていますね」 「何か目ぼしい記事があったの?」 「マシンにかかる抵抗が軽減され[…]
■秘密のバート先生 SmashBros

■秘密のバート先生

「ねえ、ファルコン。あなたの顔に傷があるのは何故?」 初めて彼の素顔をみた時から疑問に思っていた。 顔の左側についた大きな古傷。メットを被れば見えないが、素顔になるとかなり特徴的。 戦えば傷つくのは当然だが、治療は簡単なのだ。 実際私の身体には――少なくとも見えるものはついていないし、彼もそれ以外は目立った傷はない。 それである日思い切って聞いてみることにしたのだ。 「……それは君にも教えられない、かな」 軽く笑って受け流す――――やたら説明好きなくせに自分のことになるとすぐこれだ。 しかも聞かれたがっている節があるからタチが悪い。 「治療はしないの?」 「その方がカッコいいじゃないか」 そし[…]
ZEUTHの諸君、女装せよ! SRWComic

ZEUTHの諸君、女装せよ!

グエン「我々は誤解から争いあってしまいました。親睦会を催しましょう。その際、男性には女装していただくということで」 GEN「ふむ、それであの未熟者どもに己の魂を見返す機会を与えよう」 サンドマン「良い考えですね。それでは……」 サンドマン「ZEUTHの諸君……」 サンドマン「女装せよ!!」 マリン(……本当なのか? 本当にこれが地球の文化だというのか!? 地球人の考えることはわからん……)   シン「俺はゴメンだ!」 レイ「しかしこれも任務だ。こちらにいる間は彼らの命令に従えと議長も言っていただろう」 シン「絶対嫌だ! だいたい俺たちだけ女装とか不公平だろ!」 ルナマリア「ふーん、じ[…]
▲僕と彼女の釣り堀ライフ NinPict

▲僕と彼女の釣り堀ライフ

ゼル伝サイトまわってみたんですが、釣り堀ネタが少なかったので 「それならば……!!」な勢いで描いてみた……。 途中でリンクが久保君になるとこだった(髪型が) にしても関西弁がよくわからんよ……。 多分セリフもちょっと違う……。 以下おまけ。  […]
▲彼、彼女の事情 SmashBros

▲彼、彼女の事情

焔のガノ様は王だけど立場弱いです。 何故かリンクはガノと仲良し。 ちなみに食事当番はリンク多めで、ガノ、ゼルダ、ルイージも多いです。[…]
狂乱の堕天使 SRWNovel

狂乱の堕天使

ホワイトデー前日の補給とあって、買い出しに行く人間は後を絶たない。 ただ出入りが多くなるというのは、それだけ騒ぎが起きやすいということで―――― イングラムとギリアムはうめき声をあげ、自らの体制を立て直すより先に、荷物の中身を確かめた。 その結果、即座に立ち上がり相手を睨みつけることに。 「お前が不注意だから……!」 「貴様こそその予知能力は飾りか!?」 二人が差し出したのは出合い頭の衝突事故によって無惨に潰れたギフトボックス。 この状態では中身が無事で済むはずもない。 まだ時間はあるから買いなおせばいい話ではあるが、それで済むなら彼らの仕事はもう少し楽になるのである。 それでも相手が別の人間[…]
◆争奪戦 NinPict

◆争奪戦

波多野リクエスト「食べ物を奪い合うコジムサ」 「ちょっと! あんたのほうが少し多いわよ!?」 「うえ~~~~ええ?? ちゃんと真ん中で割ったよ?!」 「3gくらい!!」 「…………(泣)」  […]
■とある朝の風景 NinNovel

■とある朝の風景

いつものように、青空草原に朝がきた。 名前の通り、今日も晴天。 早起きのサーナイトは、早速皆を起こしていく。 「皆さん、朝ですよー!」 寝ぼけていてもお構いなし。 しかし文句を言うポケモンはいない。 そのおかげで遅刻しなくて助かっているのだ。 ――たとえ、予定がない日が大半だったとしても。 サーナイトが空を行く雲を見送った時、遠くを横切る影を見つけた。 黒く濃い影が集まった、爽やかな朝日には似つかわしくないその姿。 彼らの救助隊の仲間ではない。 イジワルズのリーダーのゲンガーだ。 「ゲンガーさーん!」 手を振りながら駆け寄っていくと、ゲンガーはぎょっと目を見開いた。 姿を見られるつもりはなかっ[…]
亥年 SRWPict

亥年

だいぶ遅れましたが(波多野のせいです)ヴィレ姉年賀絵。 ウリムーなのは気にしないでください。  […]
縁起物 SRWPict

縁起物

スパロボ七福神。 でもところどころにスパロボ以外が…… 年賀状配達人の資料がないから超ウロだよう。 ギリアムとイングラムは狭いと思っていることでしょう。  […]
■とあるマグナスをめぐる攻防 NinNovel

■とあるマグナスをめぐる攻防

鍵のかかった引き出しをガタガタすると、変色した本が落ちてきた。 「エッチな小説のマグナ・エッセンスが取れるよ。もらっとく?」 →そうね!  いらないわ 顔をしかめるサギに対し、彼女は実に明るく、クスクス笑いでそれを命じた。 渋々ながら彼女の声に応えブランクマグナスを取り出したが、目ざとい同行者がそれを大人しく見過ごすわけもない。 「そんなの持っていくの? やっらしー」 「放っておけ。サギも年頃だ」 二人の台詞に慌てて本を取り落とす。 自分じゃない。自分と一緒にいる精霊が持って行けと言ったのだ。 そう否定するが、そんな言い訳が通用するはずもなかった。 「わしらに聞こえんからと嘘はいかんぞ」 「そ[…]
■私のこころ NinNovel

■私のこころ

「これは重要な選択だよ」 こころがキュウッと締め付けられた。 鼓動も高まっていくがこのからだはサギのものだから、きっとこれはサギのこころのせいだ。 だが私に肉体があったとしたら、同じように鼓動の高まりを覚えていただろう。 急速に強まってくる、私のこころのちから。 邪神の力の一片を持つ私のこころは、宿主であるサギのこころを脅かすまでになっている。 このままだと、主従が入れ替わってしまう。 私が肉体を得て、サギが私のこころに憑くようになる。 サギはそれでもいいと言っている。 残るは、私の決断。 ――ちからが欲しかった。 伝説の精霊憑きには精霊から大いなる叡智とちからを授けられるという。 だが私はサ[…]
■HappyBirthday!? SmashBros

■HappyBirthday!?

今日は配管工であり世界に羽ばたくスーパーヒーローであり素晴らしい医者であり……まあとにかく凄い人で、そしてボクの兄さんでもあるマリオの誕生日だ。 マリオは本当に凄いから弟であるボクも鼻が高い。 それだけ凄くても、背とジャンプ力はボクの方があるし家事能力は格段にボクの方が上だけどね。 キノコ城では国をあげたパーティーが行われる。ボクは今その準備のお手伝い中。 外にいろといわれたので庭の掃除をしているとまだ時間じゃないのに色々な人がやってくる。 「こんにちは、ルイージ。誕生日おめでとう」 声をかけてきたのはサムスさん。 宇宙船とパワードスーツで銀河を駆ける凄腕のハンター。 ドレスだけど華美じゃなく[…]
■ひとつの余暇の過ごし方 SmashBros

■ひとつの余暇の過ごし方

「貸してもいいけど、姐さんには合わないと思うよ? 姐さんは待つタイプじゃなくて追い詰めるタイプだろ」 そう言うリンクは袋を魚でいっぱいにしながら、なお大漁が続いていた。 ――――その状況を見て難しいと思えという方が無理というものだ。 かといって油断したつもりもなければ手を抜いたつもりもない。 しかし一時間半が経過して未だ釣果はゼロで、そろそろ諦めようかと思っていたところ。 「君は釣りとかやるんだな」 「……何なの。その心底意外だという口ぶりは」 「まあ君が獲るって言ったら銃持って追い回す方だからな」 リンクと同じことを言ってファルコンが後ろから覗き込んでいる。 釣れてないみたいだな、と一言付け[…]
◆大乱闘!? SmashBros

◆大乱闘!?

20代目TOP。スマブラ部屋出来る前に唯一SRW以外でTOP絵になったのがこれ。 キャラ数が多すぎて死ぬかと思いました。 ヨッシーが何か変だ……[…]
酔いどれ天使 SRWPict

酔いどれ天使

16代目TOP、お花見中酔っ払って口説きだすお兄さんと口説かれるお姉さん。 この後アヤ大尉に問い詰められました。  […]
◆彼女を救助(たすけ)に NinPict

◆彼女を救助(たすけ)に

自分でやる前に描いたので、主人公は波多野のリコちゃん。 主人公&パートナー、ゲンガー&サーナイト、そして色々なポケモンたち。 皆魅力的です。ポケダンはいいゲームだ!  […]
HERO? SRWPict

HERO?

15代目TOP、初期ゼウス。 波多野の熱烈リクエストにより実現。まだ何も起きてない頃の仲良しメンバー。 「お前のヨタ話はもういい」「そんな冷たいこと言うなよー」な感じで。  […]
保護者同伴 SRWPict

保護者同伴

初詣です。父と娘ですな……。 アラドやアイビスには悪いが、イルイの横は親分が一番(偏見ですな……)  […]
平和の味を噛み締めて SRWNovel

平和の味を噛み締めて

『修羅』と呼ばれる人々は、異世界においてもなお戦い続けた。 それを迎え撃つ者たちもまた、争いの耐えぬ日々をすごす。 しかし彼らと修羅は、それでもどこか違っていた。 その相違点がどこにあるかはわからないが―― メイシスが偵察から戻った。 フェルナンドの消息は未だ知れない。しかし恐らく軍師ミザルの下にいるのだろう。 フォルカ、そしてアルティスへの切り札として。 ともかく、修羅軍と対抗者「アーガマ隊」の動きをアルティスに報告せねばなるまい。 「そうか……ご苦労だったな、メイシス」 「いえ、これも任務ですから」 そしてアルティス様のためですから、と心の中で付け加えた。 ミザル率いる修羅軍を離れ単独で行[…]
あなたと一緒に初詣 SRWPict

あなたと一緒に初詣

あけましておめでとうございます。正月仕様ギリヴィレです。 ヴィレッタ「熊手、破魔矢、お守り、お札……。何でこんなに……」 ギリアム「買ってきてくれって……」 ヴィレッタ「正月からこき使われているわけね」  […]
◆月光 NinPict

◆月光

ポケダンでこのカップリングに萌えた。良すぎる。 何となく2人とも飛べそうなので夜空でダンス。 サーナイトって美麗ですね。っていうか進化過程がまんま女の子の成長だー。 でも♂がいるんだよね……謎だ。  […]
◆子守り NinPict

◆子守り

ルリリってしっぽの方が大きいよね…… 特性が「あついしぼう」だって言うのに納得がいかないのは私だけですか?  […]
おさんぽ NinPict

おさんぽ

波のダンジョン萌えに触発されて描きました。 思いっきりポケカプに転んでしまったそうです。 そして私も自分で描いて萌へた…やっべー(汗)  […]
好きで好きでたまらない SRWPict

好きで好きでたまらない

12代目TOP絵。 GCから秋水ちゃんとジーク君です。 かーっ、甘々してんじゃねー!!と序盤から叫んでました…… オリジナル史上二番目のバカップルだと思います(No.1はキョウセレ)  […]
涙を拭いて SRWPict

涙を拭いて

13代目TOP絵のギリヴィレ。 っはーーーーーーーーっ! やっちまったい!!って感じです。 滅多に泣かないけど泣いた時にはお互い涙を拭きあえるそんな感じだと嬉しい。  […]
どこにも行かないで SRWPict

どこにも行かないで

OG2ギリヴィレイメージ。 途中のやりとりが辛かったです。 最終的にはハッピーエンドでひと安心。 回転版。 ギリアムさん的にはヴィレッタさん(と仲間)を想ってのことなんだよなぁ。 なお波多野は凄く発狂していました。  […]
メイシスのアーガマ潜入記 SRWNovel

メイシスのアーガマ潜入記

私の名はメイシス。 我が敬愛する閃光の将軍、アルティス様のためにかの方の不肖の弟であるフォルカが身を寄せるアーガマという戦艦に潜入している。 侵入はあっけないほどに簡単だった。 この世界はどういうわけだか機体の整備にそれ専用の人間を必要とするらしい。 しかもその数が無駄に多い。おまけに入れ替わりが激しいときている。 私は補給の時に作業着を入手し紛れ込むだけでよかった。 これなら艦内で動いていても怪しまれない。我ながら完璧な策略。 こちらの世界に来てから通信機の調子が悪く顔ははっきりとは見えていないはずだしな。 フォルカにさえ見つからなければわからんはずだ。 私は任務を遂行しつつ艦にうまく溶け込[…]
遠い日の記憶 SRWPict

遠い日の記憶

8代目TOP、過去の修羅組。 アルティスさん、このころ修羅頭くらい? つーか、兄さんてゆーより父さん……(汗)  […]
真実の翼 SRWPict

真実の翼

波多野にくま描け×100って言われたことあるので…… 変なくまさんだけど、いーかなー? ヒロ戦やってないとイミフだよ相方。 ヴィレ姉やイングラムと一緒に描くより一人の方がなんかかっこいいのは気のせいですか?  […]
めりおるえっせ SRWPict

めりおるえっせ

5代目TOP絵。 コン「って、ウーちゃんおちとるよー!!」 ペル「ああっ しまった!!」 このときコンタは初めて恐怖を知ったという……(ウソ)  […]
狂科学者監督伝説 Others

狂科学者監督伝説

ここにある村は、ひとつの事で苦しんでいた。 彼らは待ち望んでいた。 この状況を打破してくれる、救世主の存在を。 彼らにとって不幸だったのが、通りがかったのが困っている人を見過ごせぬ風来人ではなく、 破天荒で自己中心的な自称エレキ箱芸術家、バリバリだったことである。 双方がまだ理解していなかった。 村人は彼を救世主と思い総出で歓待したし、バリバリの方は自分の芸術を理解する人間が貢物をしてくれたのだと、完全に勘違いしていた。 「それで我輩はこのネコボーと共に旅に出たのだ! 一世一代のエレキ箱を完成させるために! 我輩の芸術を世界に広めるために! ハハハハハハハハハハ!!」 バリバリは、酔っていた。[…]
気付いてしまったこと Others

気付いてしまったこと

竜の砂時計が完成し、ユーディーが元の世界に帰る方法も確立された今、 彼女がこの世界でやるべきことは、世話になった皆に別れを告げ、依頼を全て片付けることだけだった。 しかし依頼を片付けるには少し材料が足りない。 採掘場に向かおうとすると、酒場にいたヴィトスが彼女に同行してきた。 「あんたも物好きね、ヴィトス。もう借金は返したんだからついてこなくてもいいのに」 「僕が君とつるんでいるって事は一応知られているからね。最後の最後におかしな事になっては、僕の信用に関わる」 「いっつもそうよね、ヴィトスって……」 ユーディーは呆れというより哀しみの声で呟いた。 ――――結局、ヴィトスにはお金が全てなのだ。[…]
向かい風の中で Others

向かい風の中で

誘うだけ誘ったあとは、向かい風ばかり寄せてくる旅の神クロン。 早くこの村を出て行かなくてはならない。 その想いは焦燥を生むだけで、力に変わりはしない。 進むことも、戻ることも出来ない。 心は、荒んでいく。 「ちょっと気晴らしした方がいいンじゃねぇか、シレン?」 「煩いな、そんな暇ないよ……」 「その調子じゃダメに決まってらぁ。オイラの言うこと聞いてりゃ間違いはねぇって」 「何だよ、口だけ達者で、俺にばかり苦労させて……一人じゃなーんにもできねぇくせによ」 日常茶飯事である二人の口論も、どこか刺々しい。 結局はシレンが折れ、“気晴らし”をすることになった。 それを知ってげんなりしたのは、ヨシゾウ[…]
お礼 SRWPict

お礼

3代目TOP絵、春仕様ギリヴィレさん。元々は小説の挿絵。 でも原文より遥かにやりたい放題。 しかしまるで百合のよーです。身長差なくなってるし。  […]
“希望”の大地にて SRWNovel

“希望”の大地にて

「ここはこのコロニーで一番大きな公園なんだ」 ヴィレッタは興味なさげに頷く。 実際、興味なんてない。 湖が綺麗だとか緑が豊かだとか言うけれども、結局、それは偽りにすぎないのだから。 「本社から、エルピスでちょっとした仕事をやってくれって」 そう言うとラーダは補給やら整備やらで手が離せないから、とすまなそうに頼んできた。 ヴィレッタとて仮にもマオ社社員。 彼女向きとは言いがたい、量だけは多い雑用の類だが、そういう仕事もしなければならない。 「でもちょっと場所がわかりにくいわね」 「そうね。一応地図はあるけれど…………あら、少佐。珍しいですね。私服なんて」 軽く挨拶をして二人の横を通りすぎた人影。[…]
雨の中で SRWPict

雨の中で

「希望の大地にて」挿絵。 身長差結構あると思うのですがどうなんだろう、と思っていたら後で公式発表されましたね。  […]
こんな日もあるさ SRWNovel

こんな日もあるさ

宇宙へ上がり、エクセレンも無事に取り戻したハガネ及びヒリュウ改の面々。 しばらく敵襲もなく、各員は自機の調子を整えつつ、訓練や趣味に勤しんでいた。 しかしそんな時間さえも混乱に奪われてしまうのは、戦士の宿命だろうか。 平和は、長くは続かない。 悲鳴とも怒号ともつかぬ叫びが、ヒリュウ改であがった。 オペレーターのユンは艦内の異常を手早く報告した。 「艦長、食堂で騒ぎが起きているようです」 「食堂!?」 食堂で騒ぎになるとしたらおかずが多いとか少ないとかの口論だが、今は食事時ではない。 何事だろうか。 ユンが映像を出そうとする間もなく、向こうからコールが入った。 「ど、どうすれば、どうすればいいん[…]
信じたい、だから SRWNovel

信じたい、だから

簡単な、ことだ。 実行するだけなら。 肝心なのは、その一歩を踏み出せるか否か。 踏み出すための、理由。 本当なら、黙っていられないから、で充分。 それで足りないなら、早く行かなければコーヒーが冷める……を付け足そう。 どこかで狂っている思考は、まだ迷いの靄がかかっている。 しかし、迷っている暇なんて、俺にはない。 「ヴィレッタ」 彼女が、振り向いた。 「コーヒーの一杯くらいは飲んでおいた方がいいのではないか?」 オペレーションSRWは現在艦隊戦の最中だった。 格納庫では来るべきフェイズ4に備え、急ピッチの作業が進められていた。 そして我々パイロットは、「急いで休め」と艦内待機を命じられていた。[…]
すれ違う願い SRWNovel

すれ違う願い

「フェルナンドを救ってやってくれ……」 「で、でもどうすれば!?」 昔と同じように真剣な眼差しでフォルカが聞いてくる。 しかし昔とは違う。何もかもが。 「……お前の心のおもむくままに」 そう、フォルカは強くなった。 最早自分が導いてやる必要はない。 静かに目を閉じた。 最善を尽くしたとは言えない。心残りもある。 だが、きっとこれで良かったのだ。 これでいい……これで。 笑みがこぼれた。 記憶だけが瞼の裏を通り過ぎていく。 「フォルカ、私の弟よ……またあの頃のように、暮らし、たかった…………」 結局……この望みは叶えられなかったけれども。 「……誓ったんです。望みを叶えるために」 ――誰、の声だ[…]
信頼と献身の方程式 SRWNovel

信頼と献身の方程式

「號、いるかなぁ……」 自分の部屋にいないとすれば、まずはここ、格納庫――予想通り。 しかしなんでまた、ブラックゲッターの上につっ立っているのか。 ――――何とかと煙は高いところが好きって言うケド。 「ゴーウー!!」 仰ぎながら大声で叫ぶ。 影が動き、渓は続ける。 「アンタそんなトコいないでちょっと降りてきなさいよー! これで話すの、疲れるンだからー!!」 やれやれ、だ。 戦闘中なら勢いでいけるが、普通の時にこう上を向いて叫ぶのはなかなかにキツい。 おまけに。 「……アンタねぇ……そりゃあたしは降りてこいって言ったケドさぁ……」 目の前で、號がきょとんとしている。 「何で! アンタ飛び降りんの[…]
小隊長様ご無体を SRWNovel

小隊長様ご無体を

直前一週間ほどから、皆が妙に浮き足立つ、この日。 2月14日、バレンタインデー。 友情と愛情とロマンと社交儀礼が渦巻く乙女たちの祭日。 それが及ぼす利益は凄まじく、それを狙った企業の思惑により、 新西暦のこの世界では世界中、いや、宇宙であろうとも彼女たちはプレゼントを抱え奔走する。 そして男は、ある者はそれをひたすら待ちわび、ある者は冷めた目でみつめるのであった。 「わざわざ業界の策略に乗ることはないだろう」 「んもぅ、そんなこと言ってないの。ほらほら!」 そして、ここでももう一人―― 「レオナのプレゼントが貰えますように、レオナのプレゼントがもらえますように……」 タスクはひたすら囁き祈って[…]
Greensleeves SRWNovel

Greensleeves

夜が、更けてきた。 情報の整理は大体片がついたし、BGM代わりの音声データも大した事は入っていない。 そろそろ寝ようか、と思ったところでヴィレッタの思考が止まる。 そして慌てて一つのデータを再生しなおす。 聴き間違いではない。 何度も繰り返した。 「どういうことなの……?」 一緒にする仕事の時、大抵はギリアムが呼び出すのだが、その時呼び出したのはヴィレッタの方だった。 「ごめんなさい、少佐。どうしてもあなたの見解を聞きたくて……」 「構わないさ。それで、何について聞きたいんだ?」 「音声データよ。今、再生するわ」 『お前がイングラム・プリスケン少佐か……』 『……む? この男…………何者だ、貴[…]
若さのヒケツ SRWNovel

若さのヒケツ

「ほら、こんなのもあるぞ」 「これはまた懐かしいものを……」 談話室の隅で元教導隊の4人が何やらやっている。笑いあって、何かやたらと楽しそうだ。 「何やってるんですか、少佐たち?」 「おう、何、教導隊時代の写真をな」 談話室の他のメンバーも興味を持って集まってくる。 手から手に回される一枚の写真。揃いの軍服で肩を組んでいる6人組。中央の男性以外は皆見覚えがあった。 「わお、カイ少佐もボスもわっか~い!!」 「こうして見るとやっぱりライに似てるよなぁ」 「この人がカーウァイ大佐ですか?」 「なるほど……流石写真からでも何か風格が感じられるなぁ」 艦内は娯楽が少ない故であろうか。 どこから聞きつけ[…]
指揮官Lv0 SRWNovel

指揮官Lv0

「戦闘指揮官……ですか?」 「はい」 ブリッジに呼び出され出向いてみれば、パイロット総出でお出迎え。 そして戦闘指揮官への任命、である。 「元々当艦ではゼンガー少佐が務めていたのですが……」 「アサルト1はキョウスケが引き継いだんですけど、指揮官はそうもいかないでしょう?」 「自分は情報部からの出向なのですが……」 あまりにもお粗末過ぎる言い逃れ。 これで任を逃れられるとはギリアム本人も欠片たりとも思っていない。 「本来そうでも今はパイロットとして出向していただいておりますからなぁ」 「いつも先頭に立つのに何言ってんだか」 「教導隊の人っすよねぇ」 「階級、実績、共に問題ないわ」 「少佐なら大[…]
月の想い人 Others

月の想い人

「……ごめん、また戻されちゃった」 身を起こして、寝癖を適当に直して。 シレンさんは、すまなそうに笑う。 「ホンット情けねぇよなぁ、コイツ」 「るせぇ。そりゃ確かに今回は俺がしくじったせいだけど」 ふてくされるシレンさん、子供みたい。 かと思ったら、いきなりコッパちゃんにつかみかかった。 「けどなぁ、いっつも袋ん中で寝てやがるてめぇにだきゃ言われたくねぇ!」 「八つ当たりすんじゃねぇよこの馬鹿!!」 しばらく罵りあっていた二人が急にこちらを向いてきょとんとする。 私が、笑い出したから。 いつものことなんだけど、本気でやりあう二人がちょっと滑稽で可笑しくて……ついつい笑っちゃうの。 「ほれ見ろ、[…]
「お互い様」だから SRWNovel

「お互い様」だから

ようやく、長い戦いが終わった。 機体が運び出され、静まりかえったヒリュウ改の格納庫。 ギリアムとヴィレッタの二人を除いては誰もいない。 話すことは色々あった。 この戦争のこと。イングラムのこと――これからのこと。 「それから……あなたにお礼を言わせて」 「礼?」 「そうよ……」 言葉の内容より、その響きに疑問を持って問う。 意外なほどに、優しかったから。 ヴィレッタがささやく。 「あなたは、私を信じてくれたから」 ヴィレッタの微笑がすぐそこにある。 どういうわけだか、そうしなければいけない気がして。 視線を少しだけ外した後、ギリアムも微笑する。 「……それはお互い様、さ」 ネビーイーム。地球側[…]
多重の幻影 SRWNovel

多重の幻影

「何しろ手加減などしたことがありませんから……うっかり、加減を間違えるかもしれませんが、宜しいですね、陛下?」 ゼウスのメンバーはネオ・アクシズの喉下まで迫ってきている。 このままではプロジェクト・オリュンポスに支障が出るのは明白だ。 部下には任せて置けぬ、と幹部であるシロッコが自ら出撃する旨を伝えた。 アポロンは仮面の奥でこの男を鋭く見ていた。 ゼウスのメンバーを決して殺すな、とアポロンは部下に命じている。 部下たちは、洗脳するか改造するかだろう、と各々自分なりの理由をつけてそれをしようと尽力していた。 しかし、アポロンがそれを命じた理由を知れば、誰もそれに従おうとはしないに違いない。 そう[…]
闇の戦士たち Others

闇の戦士たち

このフロアの敵はだいたい片付けたようだ。 テムは息をつき傍の石に腰掛けた。 「ふう……」 気が浮かなかった。むしろ段々滅入ってくる。 フリージアの街から少し行った所にあるダイヤモンド鉱山。 表面は綺麗なあの街も、裏通りは奴隷商人の巣窟……というのも気が滅入る事実だったが、 実際に奴隷が働かされている現場であるここはそれ以上にひどい。 人間が魔物に使役される、そんな所があるなんて、思いもしなかった。 前にも旅に出たことがあるが、その時は父や頼れる大人たちがいた。 それに、戦う必要はなかったのだ。 今は同い年の仲間と旅をしているが……戦いの場ではテムは一人だった。 もっとも、一人、というのは少し違[…]
■闇の戦士たち Others

■闇の戦士たち

このフロアの敵はだいたい片付けたようだ。 テムは息をつき傍の石に腰掛けた。 「ふう……」 気が浮かなかった。むしろ段々滅入ってくる。 フリージアの街から少し行った所にあるダイヤモンド鉱山。 表面は綺麗なあの街も、裏通りは奴隷商人の巣窟……というのも気が滅入る事実だったが、 実際に奴隷が働かされている現場であるここはそれ以上にひどい。 人間が魔物に使役される、そんな所があるなんて、思いもしなかった。 前にも旅に出たことがあるが、その時は父や頼れる大人たちがいた。 それに、戦う必要はなかったのだ。 今は同い年の仲間と旅をしているが……戦いの場ではテムは一人だった。 もっとも、一人、というのは少し違[…]
テキストのコピーはできません。